支援計画4 | 特定技能アジアサイト

支援計画4

生活オリエンテーションの実施

生活オリエンテー
ションの実施

【義務的支援】

○ 特定技能所属機関等において1号特定技能外国人が本邦に入国した後(又は 在留資格の変更許可を受けた後)に行う情報の提供(以下「生活オリエンテーショ ン」という)については、当該外国人が本邦における職業生活、日常生活及び社 会生活を安定的かつ円滑に行えるようにするため、入国後(又は在留資格の変更 後)、遅滞なく実施する必要があります。

○ 生活オリエンテーションは、1号特定技能外国人が十分に理解することができる言語により実施することが求められます。なお、実施方法として、テレビ電話や DVD等の動画視聴によるものでも差し支えありませんが、当該外国人からのその内容について質問があった場合に適切に応答できるようにコミュニケーションがとれる体制を整備することが必要です。

○ 生活オリエンテーションは、1号特定技能外国人が十分に理解できるまで行う必要があり、個別の事情により異なりますが、少なくとも8時間以上行うことが求められます。

【留意事項】

○ 生活オリエンテーションを実施した場合は、生活オリエンテーションの確認書(参考様式第5-8号)を1号特定技能外国人に示して確認の上、署名を得て記録しておく必要があります。

○ 生活オリエンテーションで提供する本邦での生活一般に関する事項、防災及び防犯に関する事項並びに急病その他の緊急時における対応に必要な事項その他の事項に係る情報は、必要に応じ、後記(9)の1号特定技能外国人との定期的な面談において改めて提供することが求められます。

○ 生活オリエンテーションで情報提供する際の参考として、法務省ホームページ内にある外国人の安全・安心のために必要な基礎的情報が掲載された外国人生活支援ポータルサイト (http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri10_00047.html)や生活・就労ガイドブックを参照してください。

【関係規定】

○ 情報提供しなければならない事項は、次のとおりです。

(1) 本邦での生活一般に関する事項

① 金融機関の利用方法

・ 金融機関における入出金
・振込等の方法、利用可能な時間、ATMの使い方、手数料等
・ 出国する場合など、自己名義の銀行口座が不要となるときは、口座を閉鎖する手続を行うこと、ただし、将来再び入国するときのために口座を継続して利用する希望がある場合には、出国前に銀行に相談すること

② 医療機関の利用方法等

・ 利用可能な医療機関(症状別)、医療機関での受診方法、保険証を持参すること等
・ アレルギー、宗教上の理由により治療に制限がある場合は、医療機関にその旨を説明すること

③ 交通ルール等

・ 歩行者は右側通行、車両は左側通行
・歩行者優先であること、自転車損害賠償責任保険等
・ 自動車、バイク等を運転する場合は運転免許が必要であること(必要に応じて,運転免許の取得方法)

④ 交通機関の利用方法等

⑤ 生活ルール・マナー

・ 就労、生活する地域の公共交通機関(通勤に最適な公共交通機関)及びその利用方法
・ 勤務先までの経路及び所要時間
・ 通勤定期又は切符の購入、利用方法
・ ICカードの購入、利用方法等
・ 就労、生活する地域におけるゴミの廃棄方法等(分別・出し方、収集日、粗大ゴミの捨て方等)
・ 夜中に大声で騒いだり騒音を出したりするなど、近隣住民の迷惑になる行為は控えること
・ 喫煙には一定の制限があること(喫煙、禁煙場所等)

⑥ 生活必需品等の購入方法等

・ 就労、生活する地域のスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、家電量販店等の所在地等

⑦ 気象情報や災害時に行政等から提供される災害情報の入手方法等

・ 気象情報、災害情報に関するホームページ、アプリ、出身国別の外国人向けのコミュニティサイト等

⑧ 我が国で違法となる行為の例

・ 原則として、銃砲刀剣類の所持が禁止されていること
・ 大麻、覚せい剤等違法薬物の所持等は犯罪であること
・ 在留カードの不携帯は犯罪であること
・ 在留カード、健康保険証等を貸し借りすることは禁止されていること
・ 自己名義の銀行口座、預貯金通帳、キャッシュカード、携帯電話を他人に譲渡することは犯罪であること
・ ATMで他人名義の口座から無断で現金を引き出すことは犯罪であること
・ 他人になりすまして、配達伝票に署名したり、他人の宅配便を受領することは犯罪であること
・ 放置されている他人の自転車等を使用することは犯罪であること 等

(2) 法第19条の16その他の法令の規定により当該外国人が履行しなければならない又は履行すべき国又は地方公共団体の機関に対する届出その他の手続に関する事項

① 所属機関等に関する届出(入管法第19条の16関係)

事業所の名称又は所在地の変更、その消滅、特定技能所属機関との契約の終了又は新たな契約の締結

② 住居地に関する届出(入管法第19条の7から第19条の9まで)

新規上陸後の住居地届出、在留資格変更等に伴う住居地の届出、住居地の変更届出

③ 社会保障及び税に関する手続

④ その他の行政手続

ア 社会保障に関する手続
※ 未納がある場合には在留諸申請が不許可になる場合がある
(在留期間更新及び在留資格変更の申請において保険料の納付状況を確認する)こと
・ 健康保険及び厚生年金保険に関する手続
・制度(保険料が給与から天引きされること) (注)特定技能所属機関が適用事業所の場合(法人事業所、常時5人以上の従業員を使用する個人経営の事業所(農林漁業、サービス業等の事業所は除く))
・ 国民健康保険及び国民年金に関する手続(外国人自身が手続を行う必要があること) (注)特定技能所属機関が適用事業所以外の場合又は当該外国人が適用事業所を離職する場合

イ 税に関する手続
※ 未納がある場合には在留諸申請が不許可になる場合がある
(在留期間更新及び在留資格変更の申請において税の納付状況を確認する)こと
・源泉徴収・特別徴収制度(所得税・住民税は、原則として給与から天引きされること)
・住民税納付の仕組み(前年の給与所得がない場合は入社2年目の年から納税が始まり、原則として離職後の翌年まで納税義務があること、離職後の納税については一括納税や納税管理人制度の利用も可能であること、転職により離職する場合には、転職先において、引き続き、未納税額を給与から天引きすることも可能であること)

ウ その他
・個人番号(マイナンバー)制度の仕組み(マイナンバーは日本国内での社会保障、税、災害対策の分野で利用されるものであること、住所地で住民票が作成された後、マイナンバーを通知するカード(通知カード(紙製))が自宅に郵送されること、マイナンバーカード(写真付きICカード)が申請により取得できること、マイナンバーカードは市町村によってはコンビニエンスストアで住民票の写し等の証明書を取得できるなど、各種サービスに利用できること)

・ 自転車防犯登録の方法等(店頭又はインターネットで購入した場合や他人等から譲り受けた場合の登録方法、盗難又は撤去された場合の対応)

(3) 特定技能所属機関又は当該特定技能所属機関から契約により一号特定技能外国人支援の実施の委託を受けた者において相談又は苦情の申出に対応することとされている者の連絡先及びこれらの相談又は苦情の申出をすべき国又は地方公共団体の機関の連絡先

・ 支援担当者の氏名
・ 支援担当者の電話番号、メールアドレス等
・ 地方出入国在留管理局(入国・在留に関する相談)
・ 労働基準監督署(残業代を含む賃金の未払やその他労働条件に関する事項(労働時間、休暇など)、仕事中にけがをしたときなど労働に関する相談)
・ ハローワーク(失業等給付の受給手続に関する相談、職業相談)
・ 法務局、地方法務局(差別、いじめ等人権に関する問題の相談)
・ 警察署(犯罪被害相談や交通事故事件相談等)
・ 最寄りの市区町村(住民税、国民健康保険、国民年金や行政サービスに関する相談)
・ 弁護士会、日本司法支援センター(法テラス)(民事や刑事などの様々な法的なトラブルが生じた場合の相談)
・ 大使館・領事館(パスポートの棄損・紛失等)等

(4) 当該外国人が十分に理解することができる言語により医療を受けることができる医療機関に関する事項

・通訳人が配置されている又はインターネットや電話による医療機関向け通訳サービスが導入されているなど、外国人患者の受入れ体制が整備されている病院の名称、所在地及び連絡先
・医療に関する支援の一環として、予期せぬ病気やけがの際に、高額な医療費の支払に不安を感じることなく、安心して医療サービスを受けることができるよう、医療通訳雇入費用等をカバーする民間医療保険への加入案内

(5) 防災及び防犯に関する事項並びに急病その他の緊急時における対応に必要な事項

・トラブル対応や身を守るための方策(地震・津波・台風等の自然災害、事件、事故等への備え、火災の予防(たばこの不始末、コンロ・ストーブの取扱い、消火器の使い方))
・緊急時の連絡先、場所、警察、消防、海上保安庁等への通報、連絡の方法(110番、119 番、118 番、大使館、領事館、最寄りの警察署、交番、救急医療機関への連絡方法)
・気象情報、避難指示、避難勧告等の把握方法、災害時の避難場所

(6) 出入国又は労働に関する法令の規定に違反していることを知ったときの対応方法その他当該外国人の法的保護に必要な事項

・入管法令(在留手続、みなし再入国制度、在留資格の取消し及び在留カードに関する手続等)及び労働関係法令(労働契約、労働保険制度、休業補償制度、労働安全衛生及び未払賃金に関する立替払制度)に関する知識

・入管法令に関する違反がある場合(資格外活動違反、不法就労者雇用等)、その相談先(地方出入国在留管理局)及び連絡方法

・ 労働に関する法令違反がある場合(残業代を含む賃金の不払い、36協定を超えた時間外・休日労働等)、その相談先(労働基準監督署又は地方出入国在留管理局)及び連絡方法

・特定技能雇用契約に反することがあった場合、その相談先(地方出入国在留管理局又は労働基準監督署)及び連絡方法

・人権侵害があった場合、その相談先(法務局・地方法務局又は地方出入国在留管理局)及び連絡方法

・年金の受給権に関する知識(老齢年金の受給資格期間は10年であることや、一定の要件を満たした場合には障害年金や遺族年金等の受給権が得られることを含む。)及び脱退一時金制度に関する知識(脱退一時金を受給した場合、その額の計算の基礎となった被保険者期間は、被保険者でなかったものとみなされることを含む)、それらの相談先(日本年金機構)及び連絡方法

【Q&A】
Q 外国人が履行しなければならない各種行政手続とは何ですか。具体例を教えてください。

【A】受入れ機関等に関する届出、住居地に関する届出、国民健康保険・国民年金に関する手続、納税に関する手続(帰国後の納税)などが挙げられます。

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