送り出し国最新情報(インドネシア)
インドネシアの国紹介
インドネシア共和国(インドネシアきょうわこく、インドネシア語: Republik Indonesia)、通称インドネシアは、東南アジア南部に位置する共和制国家。首都はジャワ島に位置するジャカルタ首都特別州。
5,110kmと東西に非常に長く、また世界最多の島嶼を抱える国家(島国)である。赤道にまたがる1万3,466もの大小の島により構成される[2]。国の公用語はインドネシア語である。人口は2億6,400万人を超える世界第4位の規模であり、また世界最大のムスリム人口を有する国家としても知られている。
島嶼国家であるため、その広大な領域に対して陸上の国境線で面しているのは、ティモール島における東ティモール、カリマンタン島(ボルネオ島)におけるマレーシア、ニューギニア島におけるパプアニューギニアの3国だけである。
海を隔てて近接している国家は、パラオ、インド(アンダマン・ニコバル諸島)、フィリピン、シンガポール、オーストラリアである。
東南アジア諸国連合(ASEAN)の盟主とされ、ASEAN本部が首都ジャカルタにある[4]。そのため、2009年以降、アメリカ、中国など50か国あまりのASEAN大使がジャカルタに常駐しており、日本も2011年5月26日にジャカルタにASEAN日本政府代表部を開設し、大使を常駐させている。東南アジアから唯一、G20に参加している。
インドネシアの経済状況
IMFによると、2018年のGDPは1兆225億ドルであり、世界第16位である。一方、一人当たりのGDPは3,871ドルであり、世界平均の約34%である[1]。世界銀行が公表した資料によると、2017年に1日1.9ドル未満(2011年基準の米ドル購買平価ベース)で暮らす貧困層は全人口の約5.71%(都市部:約5.61% 農村部:約5.82%)であり、約1500万人いる。また3.2ドル未満の場合は約27.25%(都市部:約25.29% 農村部:約29.61%)であり、5.5ドル未満の場合は約58.66%(都市部:約53.21% 農村部:約65.24%)であった。
民族・言語・宗教
民族
大多数がマレー系で、彼らが直系の祖先であり、原マレー人と新マレー人の2種類に分けられる。原マレー人は、紀元前1500年頃に渡来した。原マレー人は先住民よりも高度な文化を持っていた。原マレー人は後から来た新マレー人によって追われていくが、ダヤク人、トラジャ人、バタック人として子孫が生存している。新マレー人は、マレー人、ブギス人、ミナンカバウ人の祖先であり、紀元前500年頃に渡来した。渡来時には青銅器製作の技術を獲得しており、数百年後には鉄器を使用し始める。彼らの使用した鉄器がベトナム北部のドンソン地方で大量に発見されていることから「ドンソン文化」と呼ばれる[70]。
ほかに約300の民族がおり、住民の内、ジャワ人が45%、スンダ人が14%、マドゥラ人が7.5%、沿岸マレー人が7.5%、その他が26%、中国系が約5%となっている。
父系・母系を共に親族とみなす「双系社会」であり、姓がない人もいる(スカルノ、スハルトなど)。
なお、2014年末の法務省の統計によると、3万人を超える数のインドネシア人が日本にも住んでいる。
言語
公用語はインドネシア語であり、国語となっている。会話言語ではそれぞれの地域で語彙も文法規則も異なる583以上の言葉が日常生活で使われている。インドネシア語が国語と言っても、日常で話す人は多くて3,000万人程度である。国の人口比にすると意外と少ないが、国語になっているため第2言語として話せる人の数はかなり多い。また、首都ジャカルタへ出稼ぎに向かう人も多い為、地方の人でもインドネシア語は必須であり、話せないと出稼ぎにも影響が出てくる。
- インドネシア語識字率:88.5%(2003年)
インドネシア語、ジャワ語、バリ語などを含むオーストロネシア語族の他に、パプア諸語が使用される地域もある。
インドネシアの宗教
憲法29条で信教の自由を保障している。パンチャシラでは唯一神への信仰を第一原則としているものの、これはイスラム教を国教として保護しているという意味ではない。
多民族国家であるため、言語と同様、宗教にも地理的な分布が存在する。バリ島ではヒンドゥー教が、スラウェシ島北部ではキリスト教(カトリック)が、東部諸島およびニューギニア島西部ではキリスト教(プロテスタント、その他)が優位にある。アチェ州では98%がイスラム教徒で、シャリーア(イスラム法)が法律として適用されている。
2010年の政府統計によると、イスラム教が87.2%、プロテスタントが7%、カトリックが2.9%、ヒンドゥー教が1.6%、仏教が0.72%、儒教が0.05%、その他が0.5%となっている。
イスラム教徒の人口は、1億7000万人を超え、世界最大のイスラム教徒(ムスリム)人口を抱える国家となっている(インドネシアは政府としては世俗主義を標榜しており、シャリーアによる統治を受け入れるイスラム国家ではない)。ただし、ムスリムにはイスラム原理主義者や保守派もおり、ジェマ・イスラミア(JI)のようにテロも辞さないイスラム主義組織もある。治安当局による摘発のほか、穏健派による啓発活動も行われている。
また、イスラム教はジャワ島やスマトラ島など人口集中地域に信者が多いため、国全体でのイスラム教徒比率は高いが、非イスラム教徒の民族や地域も実際には多い。カリマンタン島やスラウェシ島ではちょうど、イスラム教徒と非イスラム教徒の割合が半々ほど。東ヌサトゥンガラから東のマルク諸島、ニューギニア島などではイスラム教徒比率は一割程度である(それもジャワ島などからの移民の信者が大半である)。またイスラム教徒多数派地域であっても、都市部や、スンダ人、アチェ人地域のように比較的、厳格な信仰を持つものもあれば、ジャワ人地域のように、基層にヒンドゥー文化を強く残しているものもある。また書面上はイスラム教徒となっていても、実際にはシャーマニズムを信仰している民族も有る。
魔術師・呪術医と、精霊を含めた超自然的な力を信じる人や、「お化け」の存在を肯定するインドネシア人は多い。
なお、信仰の自由はあるといっても完全なものではなく、特に無神論は違法であり、公言をすると逮捕される可能性もある。
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